業務用冷蔵庫の水漏れは、ドレンホースの詰まりやドレンパンの不具合、パッキン劣化による結露などが主な原因です。
放置すると水漏れが悪化したり、冷却不良につながったりすることもあります。
本記事では、業務用冷蔵庫の水漏れ原因について紹介します。
他にも「業務用冷蔵庫が水漏れしたときの確認ポイント」や「業務用冷蔵庫の水漏れに自分で対処できるケース」についても解説していきます。
ぜひこの記事を参考にして、業務用冷蔵庫で水漏れが起こる原因原因を見極めて適切に対処してみてください。
業務用冷蔵庫で水漏れが起こる主な原因

業務用冷蔵庫の水漏れは、突然の故障のように見えても、実際には排水や結露に関するトラブルが原因になっているケースが多くあります。
業務用冷蔵庫で水漏れが起こる主な原因については、以下の6つが挙げられます。
- ドレンホースの詰まり
- ドレンパンの破損やズレ
- 霜取り水の排水不良
- パッキン劣化による結露水の発生
- 扉の開閉不良や半ドアによる庫内結露
- 設置不良や本体の傾きによる排水不良
それぞれの原因について解説していきます。
ドレンホースの詰まり
業務用冷蔵庫の水漏れ原因として特に多いのが、ドレンホースの詰まりです。
ドレンホースは、霜取り運転などで発生した水を外へ排出するための通り道ですが、ホコリや油汚れ、食品くずなどがたまると排水がうまくできなくなります。
排水先が詰まってしまうと、水が逆流したり庫内や庫外にあふれたりして、水漏れとして現れます。
また、厨房やバックヤードのように油分やゴミが多い環境では、ドレンホースの汚れが蓄積しやすいため注意が必要です。
ドレンパンの破損やズレ
ドレンパンの破損やズレも、業務用冷蔵庫の水漏れ原因としてよくあります。
ドレンパンとは、排水された水を一時的に受ける部品で、ここにヒビが入っていたり、正しい位置からずれていたりすると、水を受けきれずに床へ漏れてしまいます。
見た目では分かりにくいこともありますが、長年使用している機器では、経年劣化によってドレンパンが傷んでいることがあります。
また、移動や清掃の際に位置がずれてしまうケースもあるので、最近レイアウト変更や清掃をした場合は要確認です。
排水経路に問題がなくても水漏れするなら、ドレンパンの状態を確認する必要があります。
霜取り水の排水不良
業務用冷蔵庫は運転中に霜がつくことがあり、霜取り運転によって発生した水を排水しています。
この霜取り水の排水がうまくいかないと、水漏れの原因になります。
特に、排水経路の一部が詰まっていたり、気温や汚れの影響で水が流れにくくなっていたりすると、霜取り水がたまってあふれやすくなります。
庫内の下部や機器の周辺に定期的に水がたまる場合は、霜取り運転のタイミングと重なっている可能性があります。
単なる結露と思って放置すると、徐々に症状が悪化することもあるため、排水不良のサインを早めに見つけることが重要です。
パッキン劣化による結露水の発生
扉のパッキンが劣化すると、庫内に外気が入りやすくなり、結露が発生しやすくなります。
この結露水が増えることで、水漏れのような状態になることがあります。
また、パッキンに亀裂が入っていたり、硬化して密着しにくくなっていたりすると、冷気が逃げやすくなり、内部に余計な水分が生まれます。
業務用冷蔵庫は毎日の開閉回数が多いため、パッキンへの負担も大きくなります。
水漏れだけでなく、冷えが悪い、霜が増えるといった症状がある場合は、パッキン劣化も原因のひとつとして考えられます。
扉の開閉不良や半ドアによる庫内結露
扉がしっかり閉まっていない状態が続くと、外気が入り込み、庫内で結露が発生しやすくなります。
実際に、忙しい時間帯に半ドアのまま使ってしまったり、食材の詰め込みすぎで扉が完全に閉まらなかったりすると、水漏れが起こりやすくなります。
このようなケースでは、機器自体の故障ではなく、使い方や運用上の問題が原因になっていることも少なくありません。
水漏れの頻度が特定の時間帯に集中している場合は、扉の開閉状況やスタッフの使い方も確認すると原因を絞り込みやすくなります。
設置不良や本体の傾きによる排水不良
業務用冷蔵庫で水漏れが起こる原因として、設置不良や本体の傾きも挙げられます。
基本的に、業務用冷蔵庫は、水平な状態で設置されていることが前提です。
本体が傾いていると、水が本来の排水経路に流れず、庫内や床に漏れ出ることがあります。わずかな傾きでも、排水に影響する場合があるため注意が必要です。
このように、ドレンホースやドレンパンに異常が見当たらない場合は、本体の傾きや脚の高さに問題がないかも確認しておきましょう。
業務用冷蔵庫の水漏れと冷媒漏れの違い

水漏れと冷媒漏れはまったく別のトラブルです。
多くの水漏れは排水不良や結露が原因であり、冷媒漏れとは症状の出方も異なります。
誤って判断してしまうと、不要な不安につながったり、逆に本当に危険な状態を見逃したりする恐れがあります。
業務用冷蔵庫の水漏れ原因を正しく見分けるためには、それぞれの特徴を把握しておくことが大切です。
水漏れで多いのは排水や結露に関するトラブル
業務用冷蔵庫の水漏れの多くは、ドレンホースの詰まりやドレンパンの不具合、結露の増加など水の流れに関するトラブルです。
この場合、床に透明な液体がたまる、扉付近や庫内に水滴が増えるといった症状が見られます。
冷却機能そのものに大きな異常がなければ、まずは排水や結露が原因と考えてよいと言えます。
特に、水漏れが起きていても冷え方に問題がない場合は、冷媒漏れよりも排水不良の可能性が高いと言えます。
冷媒漏れが疑われるときの症状
冷媒漏れが起きている場合は、単に水が出るだけではなく、冷えが弱くなる、設定温度まで下がらない、コンプレッサーが長時間動き続けるといった症状が出やすくなります。
しかし、冷媒そのものが水のように床へ広がるケースは一般的ではないので、床の水たまりだけを見て冷媒漏れと判断しないようにしましょう。
また、冷却不良が同時に起きているかどうかが、見分けるうえで大きなポイントになります。
判断に迷う場合は早めに業者へ相談する
水漏れなのか冷媒漏れなのか自分で判断しきれない場合は、無理に使い続けず、早めに業者へ相談することが大切です。
例えば、冷えが悪い、水漏れが繰り返される、異音や異臭を伴うといった症状がある場合は、内部部品の不具合が関係している可能性があります。
業務用冷蔵庫は店舗運営に直結する設備のため、放置すると食材管理や営業に支障が出る恐れがあります。
このように、自己判断で様子を見るよりも、異常が重なっているときは専門業者に点検を依頼したほうが安心と言えます。
業務用冷蔵庫が水漏れしたときの確認ポイント

業務用冷蔵庫が水漏れしたときの確認ポイントについては、以下の4つが挙げられます。
- どこから水が出ているか確認する
- 水漏れのタイミングを確認する
- 冷え方に異常がないか確認する
- パッキンやドレンまわりの状態を確認する
それぞれのポイントについて解説していきます。
どこから水が出ているか確認する
まず確認したいのは、水がどこから出ているかです。
庫内に水がたまっているのか、扉の下から漏れているのか、本体の背面や下部から出ているのかによって、考えられる原因は変わってきます。
例えば、扉付近ならパッキンや半ドア、背面や下部ならドレンホースやドレンパンの不具合が疑われます。
水の発生場所を把握するだけでも、業務用冷蔵庫の水漏れ原因を絞り込む手がかりになります。
水漏れのタイミングを確認する
水漏れが常に起きているのか、特定の時間帯だけなのかも重要な確認ポイントです。
例えば、営業中の開閉が多い時間だけ漏れる場合は結露や半ドアが関係している可能性があり、霜取り運転のタイミングで漏れる場合は排水不良が疑われます。
タイミングを把握しておくと、機器の不具合だけでなく、使い方に原因があるかどうかも見えてきます。
再発防止のためにも、水漏れが起きた状況を簡単にメモしておくと役立ちます。
冷え方に異常がないか確認する
水漏れとあわせて、冷蔵庫の冷え方に異常がないかも確認しましょう。
庫内がしっかり冷えているなら、排水や結露のトラブルである可能性が高くなります。
一方、冷えが弱い、設定温度まで下がらないといった症状がある場合は、内部の故障や冷媒系の不具合も考えられます。
水漏れだけでなく冷却不良も起きている場合は、自己対応だけで解決しないケースが多いので、早めの点検が必要です。
パッキンやドレンまわりの状態を確認する
扉のパッキンに汚れや破れがないか、ドレンホースや排水口まわりにゴミがたまっていないかも確認しましょう。
パッキンの密閉性が落ちていたり、ドレン経路が詰まっていたりすると、水漏れの原因になりやすくなります。
この部分は比較的目視しやすいので、業務用冷蔵庫の水漏れ対処として最初に確認しやすいポイントです。
異常が見つかれば、簡単な清掃や調整で改善する場合もあります。
業務用冷蔵庫の水漏れに自分で対処できるケース

業務用冷蔵庫の水漏れに自分で対処できるケースについては、以下の4つが挙げられます。
- ドレンホースの詰まりを掃除する
- 本体の傾きや設置状態を見直す
- パッキンの汚れを清掃する
- 庫内の詰め込みすぎや扉の閉まり方を見直す
それぞれのケースについて解説していきます。
ドレンホースの詰まりを掃除する
ドレンホースに汚れがたまっている場合は、詰まりを取り除くことで水漏れが改善することがあります。
ホースの入口や出口付近にゴミや汚れが付着していないかを確認し、清掃できる範囲で取り除くようにしましょう。
しかし、奥まで強引に掃除すると部品を傷める可能性もあるので、あらかじめ注意が必要です。
また、表面的な詰まりを除去しても改善しない場合は、内部で詰まっている可能性があるので、専門業者に点検を依頼したほうが安心です。
本体の傾きや設置状態を見直す
本体が傾いていると排水がうまく流れず、水漏れにつながることがあるので、本体の傾きや設置状態を見直すようにしましょう。
具体的に、脚の高さにズレがないか、設置面が不安定になっていないかを確認し、必要に応じて水平に近い状態へ調整することが重要です。
特に、移動後や床の状態が変わった後は、設置不良が起きていることがあります。
機器自体に異常がなくても、設置状態の見直しだけで改善するケースは少なくありません。
パッキンの汚れを清掃する
パッキンに汚れがたまると扉がしっかり閉まりにくくなり、隙間から外気が入って結露水が増えることがあります。
軽い汚れであれば、やわらかい布で清掃することで密着性が改善し、水漏れの予防につながります。
しかし、パッキンそのものが劣化していたり変形していたりする場合は、清掃だけでは解決しません。
掃除しても隙間がなくならない場合は、交換を検討する必要があります。
庫内の詰め込みすぎや扉の閉まり方を見直す
食材や容器を詰め込みすぎると、扉がしっかり閉まらず、半ドア状態になって結露が増えることがあります。
また、扉の開閉が多すぎる運用も、庫内の温度変化によって水漏れを招く要因になります。
そのため、水漏れ対処としては、収納量や扉の閉まり方を見直すことも重要です。
運用面の改善だけで症状が軽減することもあるので、機器の不具合だけでなく、使い方にも目を向けてみることをおすすめします。
業務用冷蔵庫の水漏れで業者対応が必要なケース

業務用冷蔵庫の水漏れで業者対応が必要なケースについては、以下の4つが挙げられます。
- ドレンパンが破損している場合
- パッキンが劣化・変形している場合
- 水漏れとあわせて冷却不良が起きている場合
- 原因が分からず水漏れが再発する場合
それぞれのケースについて解説していきます。
ドレンパンが破損している場合
ドレンパンにヒビ割れや破損がある場合は、基本的に自分での対処は難しく、部品交換が必要になることがあります。
ズレであれば位置の調整で済むこともありますが、破損している場合は水を正常に受けられないため、放置しても改善しません。
本体内部に近い場所にあることも多く、無理に触ると別の部品を傷めるおそれもあるので、業者に確認してもらうのが安全と言えます。
パッキンが劣化・変形している場合
パッキンが硬化している、裂けている、大きく変形しているといった場合は、清掃では対応できず交換が必要です。
密閉性が失われたまま使い続けると、結露による水漏れだけでなく、冷却効率の低下や電気代の増加にもつながります。
また、見た目に異常がある場合や触っても弾力がなくなっている場合は、業者に相談して適切な部品交換を検討するようにしましょう。
水漏れとあわせて冷却不良が起きている場合
水漏れだけでなく、冷えが悪い、庫内温度が安定しないといった症状が同時に出ている場合は、単純な排水トラブルではない可能性があります。
内部部品の故障や冷媒系の異常が関係している場合、自力での対処は現実的ではありません。
さらに、食材の品質維持にも関わるので、このような症状があるときは早めに業者へ連絡することが大切です。
原因が分からず水漏れが再発する場合
一度掃除や調整をしてもすぐに再発する場合は、表面上では分からない内部トラブルが起きている可能性があります。
見た目だけで判断できない詰まりや部品不良が隠れていることもあるため、繰り返す水漏れは放置しないことが重要です。
特に、営業中に何度も床が濡れる状態は安全面でもリスクがあるので、原因不明の再発は自己判断を続けず、専門業者に点検してもらうことをおすすめします。
業務用冷蔵庫の水漏れは原因を見極めて早めに対処しよう

今回は、業務用冷蔵庫の水漏れ原因について紹介しました。
業務用冷蔵庫の水漏れは、ドレンホースの詰まりやドレンパンの不具合や結露、パッキンの劣化、設置不良などさまざまな原因で起こります。
多くは排水や密閉性に関するトラブルですが、中には部品交換や専門点検が必要なケースもあります。
大切なのは、水漏れを見つけたときに放置せず、まず原因を切り分けることです。
今回の記事を参考にして、自分で対処できる範囲かを確認し、必要に応じて早めに業者へ相談するようにしましょう。