冷蔵ショーケースに結露が発生すると、ガラスが曇って中の商品が見えにくくなったり、食品の保存状態に悪影響を与えてしまうことがあります。
また、湿気が多い環境はカビや雑菌が増殖しやすくなり、衛生管理上のリスクも高まります。
本記事では、冷蔵ショーケースに結露が発生する原因について紹介します。
他にも「冷蔵ショーケースの結露対策」や「冷蔵ショーケースに結露が発生するリスク」についても解説していきます。
ぜひこの記事を参考にして、冷蔵ショーケースに結露が発生する原因について理解を深めてみてください。
冷蔵ショーケースに結露が発生するメカニズム

結露とは、空気中の水蒸気が冷えた物体の表面に触れることで液体に変わり、水滴となって現れる自然現象の一つです。
例えば、冷たい飲み物を注いだグラスの外側や、寒い冬の朝に窓ガラスに付着する水滴などが挙げられます。
特に、温かく湿度の高い空気が急激に冷やされたときに発生しやすく、冷やされた空気は水分を保持できる量が減るので、余った水分が凝縮します。
また、工場や倉庫などで冷蔵・冷凍設備が導入されている場所では、内部と外気の温度差が大きくなるので、結露が頻繁に起こるリスクが高くなります。
冷蔵ショーケースに結露が発生する原因

冷蔵ショーケースに結露が発生する原因については、以下の8つが挙げられます。
- 原因①:扉がしっかりと閉まっていない
- 原因②:扉の開閉回数が多い
- 原因③:ドアパッキンが劣化している
- 原因④:冷気吹出口がふさがっている
- 原因⑤:経年劣化で冷却機能が低下している
- 原因⑥:食品・食材から水蒸気が発生している
- 原因⑦:ドレンホースが詰まっている
- 原因⑧:気温や湿度が高い
それぞれの原因について解説していきます。
原因①:扉がしっかりと閉まっていない
結露の原因の一つとして、扉がしっかり閉まっていないことが挙げられます。
扉が完全に密閉されていないと、外部の湿った空気が庫内に流れ込み、それが冷却によって水滴となり結露が発生します。
実際に、わずかな隙間であっても、結露を招く原因となってしまうので、定期的な点検や清掃によって扉の状態を維持することが重要です。
また、扉の閉め忘れといった単純なミスも結露の引き金になってしまうので、日常の確認作業を徹底することが重要です。
原因②:扉の開閉回数が多い
次に注目すべき要因は「扉の開け閉め」による影響です。扉を開くたびに外の温かい空気が内部に入り込み、それが結露の原因となる場合があります。
そのため、庫内の物の配置を見直して必要なものがすぐに取り出せるように整えたり、作業手順を効率化して扉の開放時間を最小限にするなど扉の開閉回数をできるだけ減らす工夫が重要です。
原因③:ドアパッキンが劣化している
冷蔵ショーケースに結露が発生する原因として、ドアパッキンが劣化していることが挙げられます。
ドアパッキンは、庫内の冷気を逃がさずにしっかり密閉するための重要なパーツになります。
しかし、このパッキンが汚れていたり、長年使い続けることで劣化してしまうと、密閉性が低下します。
その結果、扉を閉めてもわずかな隙間から外の暖かい空気が入り込みやすくなり、内部の温度に影響を与えてしまいます。
こうした温度差が原因で、庫内に結露が発生しやすくなってしまうので注意が必要です。
原因④:冷気吹出口がふさがっている
冷風が出る吹き出し口が塞がってしまうと、庫内全体に冷気がうまく行き渡らず、結果として霜が発生しやすい状態になります。
例えば、食品を詰め込みすぎて通風口をふさいでしまったり、ほこりやゴミが吹き出し口に溜まることで、冷気の循環が妨げられるケースがあります。
また、発生した霜そのものが吹き出し口を塞いで、状況をさらに悪化させてしまう可能性もあるので、こまめな点検と清掃が重要です。
原因⑤:経年劣化で冷却機能が低下している
冷蔵ショーケースに結露が発生する原因の一つとして、経年劣化による冷却機能の低下も挙げられます。
劣化によって本来の冷却性能を十分に発揮できなくなり、内部の空気が適切に冷やされず、湿度が高いまま保たれてしまい、結果としてガラス面や商品周辺に結露が起こる原因となります。
また、冷却サイクルが不安定になると、庫内の温度がわずかに上下するだけでも水蒸気が凝縮されやすくなり、結露のリスクが高まります。
特に、扉の開閉が多い店舗や、湿度の高い環境下では、冷却能力が低下している冷蔵ショーケースは影響を強く受けてしまい、わずかな温度差でも多量の結露が発生しやすくなります。
原因⑥:食品・食材から水蒸気が発生している
冷蔵ショーケースに温かい料理や常温の食材をそのまま入れてしまうと、水蒸気が発生して結露を引き起こしてしまう恐れがあります。
そのため、冷蔵ショーケースに入れる食品・食材は、しっかりと冷ましてから冷蔵庫へ移すことが重要です。
また、葉物野菜などの水分を多く含む食材は、ラップで包んだり、密閉できる容器に入れることで、水蒸気の発生をある程度抑えることができます。
さらに、庫内に食材を詰め込みすぎると冷気の流れが滞ってしまい、結露の原因になってしまいます。
原因⑦:ドレンホースが詰まっている
結露の発生原因として、ドレンホースが詰まっていることも挙げられます。
実際に、冷蔵庫の内部で発生した結露水などは、ドレンホースを通じて外へ排出される仕組みになっています。
しかし、ドレンホースにホコリやゴミが詰まってしまうと、水の流れが滞り、適切に排水されなくなります。
そのまま放置すると、水が逆流して庫内から水漏れが起きてしまい、結露が発生しやすくなってしまうので注意が必要です。
このようなトラブルを防ぐには、ドレンホース内の汚れや詰まりを取り除くことが大切です。
また、ホースの詰まりを未然に防ぐためには、定期的な清掃や点検を習慣化することをおすすめします。
原因⑧:気温や湿度が高い
冷蔵ショーケースは、周囲の室温や湿度の影響を受けやすいので、気温や湿度が高いと結露の発生する原因となります。
また、内部の温度を一定に保つため、冷蔵ショーケースには高度な温度管理機能が備わっています。
しかし、室内の空気が高温多湿になると、ショーケース内との温度・湿度差によって結露が発生しやすくなります。
特に、梅雨や夏場など、湿度の高い時期にはこの現象が顕著になります。
このように、結露の発生を抑えるためには、室内の温度や湿度を適切に管理することが求められます。
冷蔵ショーケースの結露対策

冷蔵ショーケースの結露対策については、以下の4つが挙げられます。
- ドアパッキンを定期的に清掃する
- ショーケース内は整理整頓しておく
- 温かい食材・食品は入れない
- ショーケースと外の温度差を抑える
それぞれの結露対策について解説していきます。
ドアパッキンを定期的に清掃する
冷蔵ショーケースの結露対策として、ドアパッキンを定期的に清掃することが挙げられます。
ドアパッキンは、庫内の冷気をしっかりと閉じ込め、外部の空気が入り込まないようにするための重要なパーツです。
しかし、汚れが付着したまま放置されたり、長期間使用することで素材が劣化した場合、密閉性が低下し、ドアを閉めても微細な隙間から外気が入り込みやすくなります。
このような状態になると、温度差によって内部に結露が発生しやすくなるので注意が必要です。
ショーケース内は整理整頓しておく
冷蔵ショーケースの結露対策として、ショーケース内は整理整頓しておくようにしましょう。
実際に、ショーケースの中に物を詰め込みすぎると、庫内の空間が圧迫されて空気の流れが悪くなり、冷却効率が落ちてしまい、内部の温度が上がり、結露が発生しやすくなります。
温かい食材・食品は入れない
結露対策として、温かい食材・食品は入れないようにしましょう。
ショーケース内に霜が発生しやすくなる原因のひとつは、庫内温度の上昇によって生じる結露です。
例えば、調理したばかりの熱い食品をそのまま冷凍庫に入れてしまうと、内部の温度が急激に上がり、水分が空気中に放出されて結露を引き起こしてしまう原因となります。
そのため、加熱後の料理を冷凍保存する際には、常温までしっかりと冷ましてから冷凍庫に入れることが大切です。
さらに、食品をラップで包んだり冷凍専用の保存袋に入れて保存することで、水分の蒸発や結露を抑えられ、霜の発生を防ぐと同時に、食材の鮮度も長く保つことができます。
ショーケースと外の温度差を抑える
冷蔵ショーケースでの結露を防止するためには、屋内と屋外との気温の差をなるべく小さく保つことが重要です。
異なる空間間での温度差が大きくなるほど、湿気が冷やされて水滴として現れやすくなるため、結露のリスクが高まります。
そのため、室温を調整し、外気との温度差を抑えることが、結露対策として効果的です。
冷蔵ショーケースに結露が発生するリスク

冷蔵ショーケースに結露が発生するリスクについては、以下の4つが挙げられます。
- カビや菌が発生してしまう
- 商品に悪影響を及ぼす
- 見た目が悪化してしまう
- 故障や漏電リスクがある
それぞれのリスクについて解説していきます。
カビや菌が発生してしまう
冷蔵ショーケース内で結露が発生すると、カビや細菌が発生しやすくなってしまい、衛生状態が悪化してしまうリスクがあります。
特に、食品を陳列する冷蔵ショーケースにおいては、衛生面の管理が重要で、カビや雑菌の発生は深刻なリスクを伴います。
万が一、目に見えない菌が食品や包装に付着した場合、消費者の健康を損なう可能性があり、食中毒の原因にもなってしまいます。
さらに、菌の繁殖が確認されれば、清掃や除菌の手間が増えてしまい、従業員の負担が大きくなるだけでなく、衛生対策にかかるコストも増加し、業務の効率低下につながる恐れもあります。
商品に悪影響を及ぼす
冷蔵ショーケース内で結露が発生し、湿度が高くなると、陳列されている商品にさまざまな悪影響を及ぼす恐れがあります。
例えば、紙製や段ボール素材のパッケージは湿気を吸いやすく、形が崩れたり印刷が滲んだりすることで、見た目の印象が悪くなり、商品の価値が下がることがあります。
また、食品においては、湿気の影響で品質が低下しやすくなり、保存期間が短くなるケースもあります。
このような事態が続けば、店舗への信頼にも悪影響を与える可能性があるので注意が必要です。
見た目が悪化してしまう
ショーケースのガラス部分や内部に水滴が付いていると、見た目に清潔感がなくなって、悪い印象を与えてしまう可能性があります。
消費者が商品を選ぶ際には、外観の印象が大きな決め手となることが多く、ガラスが曇っていたり水垢が見られたりすると、衛生面に不安を感じて購買意欲が低下してしまうリスクもあります。
また、結露によってショーケース全体がくもって見えると、照明の効果も十分に発揮されず、商品の魅力が十分に伝わらなくなります。
このように、冷蔵ショーケースに結露がついている状態だと、店舗のイメージに悪影響を与えるリスクがあります。
故障や漏電リスクがある
冷蔵ショーケース内部で結露が繰り返し発生すると、内部の配線や電子部品に水分が侵入してしまい、故障や漏電リスクがあります。
結露の影響で電気系統に障害が発生し、最悪の場合、ショートや漏電によって火災が起きる可能性もあります。
特に、年数の経った機種や防水構造が不十分な設計の製品では、トラブルのリスクが高くなります。
また、湿気の影響で部品が錆びたり腐食したりすると、冷却機能が低下してしまい、部品の交換や修理が必要になるケースも少なくありません。
さらに、設備の維持にかかる費用や労力が増加し、場合によっては営業の一時停止といった経営上のリスクにもつながる恐れがあるので、結露にはしっかりとした対策が必要になります。
冷蔵ショーケースの結露を防ごう!

今回は、冷蔵ショーケースに結露が発生する原因について紹介しました。
冷蔵ショーケースの結露が発生する原因を把握することで、トラブルを未然に防ぐことができ、衛生的で信頼性の高い運用環境を築くことにつながります。
また、結露対策には、日常的な温度の管理と定期的な点検・整備が欠かせません。
結露対策をしっかりとおこなうことで、冷却機器は本来の機能を十分に発揮し、保存する食材の鮮度や品質を維持することができます。
今回の記事を参考にして、冷蔵ショーケースの結露を防ぎましょう。