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業務用エアコンの馬力と広さの目安とは?選び方や業種別のポイントも解説

業務用エアコンの馬力は、広さから求める目安がありますが、実際には業種や設置環境によって必要な能力が変わります。目安だけで選ぶと、冷暖房が効かなかったり、電気代がかさんだりすることもあります。本記事では、業務用エアコンの馬力と広さの目安について解説します。他にも「業種別の考え方」や「馬力が合わないときの影響」についても紹介していきます。ぜひこの記事を参考にして、自店・自社に合った馬力選びに役立ててみてください。

業務用エアコンの馬力とは

そもそも冷媒とは?

馬力とは、業務用エアコンの能力の大きさを表す単位で、「1馬力」「3馬力」のように示されます。能力の目安として、1馬力はおおよそ2.8kW(冷房能力)に相当します。たとえば5馬力の機器であれば、約14kWの冷房能力ということになります。カタログでは馬力とkWの両方が記載されていることが多く、kWに換算すると異なる機種の能力を比較しやすくなります。まずは、この馬力が広さとどう対応するのかを確認していきましょう。

業務用エアコンの馬力と広さの目安

業務用エアコンは、1馬力あたりおおよそ11㎡(約3.3坪・約6.6畳)が対応面積の目安とされています。これをもとにした馬力と広さの目安は、以下のとおりです。

馬力冷房能力の目安広さの目安(㎡ / 坪 / 畳)
1.5馬力約4.0kW約17㎡ / 約5坪 / 約10畳
2馬力約5.6kW約22㎡ / 約6.6坪 / 約13畳
3馬力約8.0kW約33㎡ / 約10坪 / 約20畳
4馬力約11.2kW約44㎡ / 約13坪 / 約26畳
5馬力約14.0kW約55㎡ / 約17坪 / 約33畳
6馬力約16.0kW約66㎡ / 約20坪 / 約40畳

それぞれの目安の見方について解説していきます。

目安表の見方と注意点

この表は、比較的空調が効きやすい事務所などを想定した標準的な目安です。実際に必要な馬力は、部屋の使い方や環境によって変わるため、あくまで出発点として考えることが大切です。次の章から説明するように、同じ広さでも業種や天井の高さ、発熱する機器の有無などによって必要な能力は変わります。目安表で当たりをつけたうえで、自分の店舗・事務所の条件を加味して調整していきましょう。

広さだけで馬力を選んではいけない理由

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業務用エアコンは、広さだけで馬力を決めると失敗しやすい設備です。なぜなら、同じ広さでも、事務所・飲食店・美容室などの用途によって、室内で発生する熱の量が大きく異なるからです。ここでは、業種による違いを数値で見ていきましょう。

業種別の熱負荷(1㎡あたりの必要能力)で考える

必要な能力は、床面積1㎡あたりに必要な空調能力(W/㎡)で考えると、より実態に近づきます。一般的な目安として、事務所はおおむね105〜230W/㎡、調理の熱源が多い飲食店は190〜370W/㎡程度が必要とされます。飲食店は、コンロやオーブンなどの熱で室内が暑くなりやすいため、事務所より多くの能力が必要になるということです。おおよその必要能力は「面積(㎡)× 1㎡あたりの必要能力(W/㎡)÷ 1000」で冷房能力(kW)を概算でき、これを2.8で割るとおおよその馬力が求められます。たとえば50㎡の飲食店なら、必要な能力は約9.5〜18.5kW、馬力にすると約3.4〜6.6馬力が目安となり、広さだけで求めた目安よりも大きな能力が必要になることがわかります。

馬力選定で考慮すべき要素

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目安表や業種の考え方に加えて、部屋そのものの条件も馬力に影響します。次のような要素があると、必要な馬力は大きくなる傾向があります。

天井の高さ・日当たり・断熱

畳数の目安は標準的な天井の高さを前提としているため、天井が高い店舗では冷やす空間(容積)が増え、より大きな能力が必要になります。また、南向きやガラス張りで日差しが強く入る空間は、外からの熱の影響を受けやすくなります。反対に、断熱性能の高い建物では熱が逃げにくく、効率よく空調できます。こうした建物の条件によって、同じ広さでも必要な馬力は変わります。

在室人数・発熱する機器

人の体からも熱が出るため、来店客やスタッフが多い空間では、その分の熱を見込む必要があります。加えて、パソコンやサーバーなどのOA機器、厨房の調理機器といった発熱する機器が多いと、室内の熱が増え、必要な能力が大きくなります。人の出入りが多く、扉の開閉が頻繁な店舗も、外気が入りやすく空調の負担が増えます。これらの発熱要素をあらかじめ見込んでおくことが、余裕のある馬力選びにつながります。

馬力が合わないときの影響と、電源の確認

馬力は、不足しても過剰でも不利益があります。あわせて、必要な馬力によって電源や設置台数の考え方も変わります。

馬力不足・過剰の弊害

馬力が不足すると、広い空間を十分に冷やしきれず、設定温度になかなか届かないまま長時間運転が続き、電気代がかさみます。室内の温度にムラができ、快適さも損なわれます。反対に、必要以上に大きな馬力を選ぶと、本体価格や電源工事の費用が過大になりやすく、無駄なコストにつながります。適切な馬力を選ぶことが、快適さとコストの両面で重要です。

電源(三相200V)と複数台での対応

馬力が大きくなると、家庭用の単相電源ではなく、三相200V(動力)の電源が必要になるのが一般的です。導入前に、店舗に必要な電源が来ているかを確認しておく必要があります。また、フロアが広い場合や間仕切りで部屋が分かれている場合は、1台の大きな馬力でまかなうよりも、複数台に分けて設置したほうが効率よく空調できることもあります。1台の室外機で複数の室内機を動かす方式もあり、その考え方は関連記事「ビル用マルチエアコンとパッケージエアコンの違いとは?」もあわせてご覧ください。業務用エアコンの基本的な構造については、関連記事「パッケージエアコンの基本的な仕組み」も参考になります。

馬力は広さの目安に業種・環境を加えて選ぼう

今回は、業務用エアコンの馬力と広さの目安について紹介しました。馬力は1馬力あたり約2.8kW・約11㎡が目安ですが、実際には業種による熱負荷や、天井の高さ、日当たり、発熱機器、在室人数などによって必要な能力は変わります。馬力が合わないと、効きの悪さや電気代の増加、無駄なコストにつながるため、広さの目安に自分の店舗・事務所の条件を加えて選ぶことが大切です。正確な馬力の選定には専門的な計算が必要になるため、迷ったときは専門業者に相談し、見積もりをとると安心です。今回の記事を参考にして、環境に合った馬力の業務用エアコンを選んでみてください。詳しい選び方は関連記事「工場向け業務用エアコンを選ぶポイントとは?」も参考になります。

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